
今日も映画を見るぞ



いいですねえ



ところで、実写映画とアニメ映画ってどう違うんだろう?絵が違うのはわかるけど



そうですね。では解説していきましょう
この記事では、実写映画とアニメ映画の違いを検証していきます。
以前から同じようなテーマはありました。しかし技術的な説明ばかりで、わたしたちにはわかりにくいものばかりでした。
さらに、アニメだろうが実写だろうが感動することには変わりないし、お笑い、感動、怒り、ドラマ、同じように存在します。本当に、「絵」だけが違うという感じです。
この記事ではこんなことがわかります。
- 実写映画とアニメ映画の一番違うところを教えます。
- 日本ではなぜアニメ映画のほうが興行収入がいいのか検証します。
- よくある技術的な違いも検証していきます。
- アニメ映画と実写映画は、どのくらいの割合で鑑賞するのがおすすめなのかを解説します。
いきなりですが結論を先に言います。
そしてこの「表情」の描き方が映画の印象をどう左右するのかについても検証していきます。



さっそく見ていきましょう
実写映画とアニメ映画のたった一つの違いは「表情」です


表情の違いとはどういうことなのでしょうか?
映画製作者や関係者たちが束になっても、技術的なことしか解説できません。彼らが語らないことを検証していきます。
表情の違いって、どういう意味なのか?
私たちは普段の生活で、本音とは異なる表情を作ることがよくあります。
本当はイラっとしているけど、会社だし取引先もいるし空気を読んで笑顔を浮かべたり。
若い女性がミニスカートはいて綺麗な足をチラッと見て、本心はニヤけそうになっているのに社内でそんなことをしたらセクハラになるしバツが悪いので仏頂面を装ったり。
悲しくても「男だから」と、涙を出すのは恥ずかしいので必死にこらえたり。
早く帰りたいのに「付き合いだから」と、上司がギャグを言ったら必死に笑顔を作る。
こうした場面は日常に溢れています。
実写映画ではそういった人間の微妙な心境を投影します。
役者の表情が必ずしも本音を表しているとは限りません。
登場人物の顔が笑っていても、それが本心なのかどうかを探るには、セリフや仕草、場の空気からその意図を探り、心理を読み解く必要があります。
実生活と同じで、私たちも相手の表情だけでなく、言葉や態度を総合的に見て、その人の本音を推測しているのです。
アニメ映画では表情がストレートに感情を表します。
アニメは技術職人が表情を、ドラマに合わせて作っていきます。
キャラクターの顔の作り方一つで、怒り、悲しみ、喜びなどが明確に伝わります。
ニヤニヤしていれば嬉しいし、険しい顔をしていれば怒っている。
この違いが決定的な差を生んでいきます。



実写映画での表情は、演技よりもその場の雰囲気が色濃く反映されています
表情の描き方の違いこそが、実写とアニメの本質的な違いとなっているのです。
子供は、大人の表情を探るんです
コロナ禍の時、幼稚園や保育園では異変が起きていました。
コロナ禍の影響で、幼稚園や保育園の先生たちはマスクを着用することが当たり前になりました。
しかし、その影響で多くの子供たちが不安を感じ、理由もなく泣いてしまう園児が増えたといいます。その原因は、先生の表情が見えなかったからです。
子供は言葉だけでなく、大人の表情を見て感情を読み取ります。
優しく微笑んでいるのか、それとも怒っているのか。表情が見えないと、子供たちは先生の気持ちを理解することができず、不安になってしまいます。
子供にとって「表情を読むこと」は安心感につながる大切な要素なのです。



アニメは表情が伝わるから子供にもわかりやすいです
この点を考えると、なぜキッズ向けの映画にはアニメが多いのかが見えてきます。
アニメ映画ではキャラクターの表情がはっきりと描かれ、感情がわかりやすいため、子供でも直感的に理解しやすいのです。
怒っている時は目を大きく見開き、悲しい時は大粒の涙を流すなど、感情がストレートに表現されます。
そのため、子供は登場人物の気持ちを迷うことなく受け取ることができます。
子供は大人の表情を探る生き物であり、それが見えないと不安になる。だからこそ、表情が明確に伝わるアニメ映画が、キッズ向けに多く作られているのです。
この辺も踏まえて、似たようなテーマで実写化失敗についての考察記事はこちらです。


日本ではなぜアニメ映画ばかり客が入るのか?


ここ最近、日本の映画館の興行収入はアニメ映画が独占している状態です。
ここでは、日本でアニメ映画が強い背景や海外の見方、そしてバランスよく映画を鑑賞する方法を案内します。
普段映画を見ない人たちが来るから!?
これは先ほどのアニメ映画と実写映画の違いからの例ですが、アニメは物語も割とはっきりしているし見るのが楽?と思いきや、得てしてそんなこともありません。
日本はそうかもしれませんが、ディズニー映画でも解釈が難しい映画もあるし、最近の宮崎駿監督の『君たちはどう生きるか』もなかなか難易度の高い映画でした。
そうすると、アニメ映画は日本文化としてなじんでいる。というのはしっくりくるかもしれませんが、間違ってはいないもののやや抽象的です。
そうすると一番簡単に考えたいのは、
映画を普段見ない層が来るから
というものです。
逆に日本の映画はつまらない、アニメを見ているほうが楽しいという層も日本にはたくさんいますよね。
日本映画については、育ってきた映画文化が日本は海外とは異なっています。こちらの記事で詳しく解説しています。


テレビでもドラマのほうが多く放送されています。アニメはゴールデンタイムでやることはなくなってきました。アニメが好きな人がどっと映画館に流れてくるのでしょう。
日本のアニメーション映画が高い人気を誇る理由として、視聴者の心理的負担が比較的軽いことも挙げられます。



アニメも無声サイレントをやってみればいいのにね



おそらく企画が通らないかと



インディーズでもそういったことに挑戦してほしいですね
また、アニメーション映画は以下のような特徴を持っています。
特徴 | 詳細 |
---|---|
視覚的な分かりやすさ | 感情表現が記号化されており、理解が容易 |
没入のしやすさ | 現実との心理的距離が確保されている |
共感性の高さ | キャラクターデザインが親しみやすい |
日本の映画興行について海外の反応を検証してみます
ここでは、日本でアニメ映画が強い背景や海外の見方、そして実写を推す理由を掘り下げます
NHK放送文化研究所の報告によると、海外のメディア関係者からは「日本のアニメーション映画の品質の高さ」と「ストーリーテリングの深さ」が高く評価されています。
日本のアニメーション映画は、技術力とストーリー性の両面で世界的な評価を得ているのは間違いなさそうです。
国内での高い興行収入にも影響しているのでしょう。


ただ、ちょっと待って。
海外でも日本のアニメはよく見られていますが、ある程度です。認知はされていますが、「アンダーグラウンド」の目で見られている現実もあります。
実は日本の映画興行収入は世界でもとびぬけている現実が、数字のトリックとして表れてきます。
日本で人気のアニメ「コナン」や「アンパンマン」は、世界のコンテンツ収入で一桁台にランキングされるので、世界で人気があるように見えています。
しかし実際には日本の需要しかない状態でのランキングなのです。日本人だけの需要でも、世界ランキングに入ってしまうのです。
ヨーロッパでコナンもアンパンマンも知っている人は、少数しかいません。



日本アニメが評価が高いのは間違いないですが、知名度があるかと言われれれば疑問ですよね
アニメは映画のジャンルの中の一つです
日本では、アニメと実写映画がまったく別のものとして認識される論調が多いようです。
しかし、本来アニメは映画の中の一つのジャンルにすぎません。
アニメには独自の文化があり、日本ではアニメが一つの独立した映像表現として確立されています。そのため、多くの人が「アニメはアニメ」「実写は実写」と分けて考えがちです。
アメリカをはじめとする海外では、アニメ映画も他の映画ジャンルと同列に扱われるのが一般的です。
その象徴的な例がアカデミー賞のアニメーション部門の存在です。
アカデミー賞では、実写映画と並び、アニメ映画も映画の一部として正式に評価されています。つまり、アメリカでは「映画」という大きな枠組みの中にアニメが含まれているのです。
このような違いを考えると、日本人の映画に対する認識を少しずつ変えていく必要があるのかもしれません。
アニメも映画の一つであり、映画の中の一ジャンルとしてとらえます。
映画鑑賞の最適なバランスは?
このブログでは、映画鑑賞によってあなたの豊かな心を作り、ストレス耐性にも強い心を作る上での最適な映画鑑賞の方法を提唱していきます。
実際にはいろんなジャンルの映画を満遍なく鑑賞されるのをおすすめします。
そう考えると、実写とアニメが五分五分で鑑賞するのは明らかに「バランスが悪い」です。
どんな映画を選んで鑑賞するのが適切なのか、こちらの記事に詳しく解説しています。


適切なバランスは、アニメのジャンルを考えれば、実際には
数十本に一本くらいの割合でアニメを見れば十分です。10本に1本でもやや多いかなと。



実写映画で心を整えるのは大事です
よくある「技術者たちが語る」違いを検証します


実写映画とアニメ映画の違いを語るとき、必ずと言っていいほど出てくるのは技術的なお話しです。
実際には技術的な内容ばかりフォーカスされていた感じがあって、観ている者からすると、わかるんだけど技術的な知識を入れたところで問題解決にはならないのでこういう記事を作ったのですが。
技術者のメッセージは貴重です。
ここでは、よく挙げられる具体的な技術的観点から、それぞれの違いを検証してみます。
制作工程の違い
実写映画とアニメ映画の工程
実写映画とアニメ映画では、制作工程に大きな違いがあります。実写映画は撮影が基本となり、現場でのディレクションが重要です。一方で、アニメ映画は絵コンテから作画、彩色まですべてが机上での作業となります。
比較表:実写映画とアニメ映画の工程
工程 | 実写映画 | アニメ映画 |
---|---|---|
企画段階 | 脚本、キャスティング | 原作、シナリオ、キャラクターデザイン |
制作準備 | ロケハン、美術、衣装 | 絵コンテ、レイアウト |
本制作 | 撮影、照明、録音 | 原画、動画、彩色 |
後処理 | 編集、CG合成 | 撮影、編集、音響 |
実写映画は、俳優やロケーションを活かした「生の映像」が土台になり、一瞬の表情やアドリブなど“現場でしか撮れない”映像が生まれます。
一方アニメ映画は、絵コンテや作画という「手作業の積み重ね」で世界を構築し、現実ではあり得ない動きやファンタジー表現を自在に操ることができます。
それぞれの工程で感じる魅力
- 実写映画の魅力
- ロケ地の空気感や俳優の生の演技をそのまま映像に反映できる。
- 予想外の出来事を作品の味わいに変えるなど、リアリティや即興性が強み。
- アニメ映画の魅力
- キャラクターや背景をゼロから創造し、自在な表現が可能。
- 物理法則に縛られない表現や色彩・構図の大胆なアレンジがしやすい。
実写映画はカメラによる“記録”がベースとなり、撮影現場でのディレクションが作品の要となります。
天候や俳優の調子など、現実の制約と向き合う一方で、そのリアルさが魅力となります。
アニメ映画は、最初の絵コンテから最後の彩色まですべてを計画的に組み立て、制作者の想像力を存分に活かせる媒体です。
現場での“偶然”は少ない代わりに、空想上の世界を思いのままに表現できる利点があります。
映像表現や演出の違い
実写映画とアニメ映画を比較すると、両者の映像表現や演出方法には大きな差があります。
実写映画とアニメ映画には、それぞれの表現手法や演出のアプローチに大きな違いがあります。
アニメ映画では、自由な想像力と徹底したコントロールによって“ありえない世界”を自在に描くことが可能です。アニメ映画では物理法則を超えた表現が可能です。
実写映画では、俳優やロケーションによる“リアルな迫力”と“偶然が生むドラマ”が作品の大きな魅力となります。実写映画では俳優の細かな表情や自然な動きが魅力となります。



最近はアメコミの映像も進化しているので垣根はなくなりつつありますよね
近年では両者の技術が融合し、実写の中にアニメ的表現が取り入れられたり、アニメの中に実写のようなカメラワークが導入されたりと、境界は徐々に薄れつつあります。
それでも、根本にある「生身のリアル」対「ゼロから生み出すファンタジー」という軸は大きな違いとして残っています。
ターゲット層とマーケティングの違い
日本映画製作者連盟の統計を見てみる
日本映画製作者連盟の統計によると、アニメ映画は10代から20代の若年層に強い支持があります。一方、実写映画は幅広い年齢層に受け入れられています。
要素 | 実写映画 | アニメ映画 |
---|---|---|
主要ターゲット | 全年齢層 | 10代〜30代中心 |
二次展開 | DVD/配信 | DVD/配信/グッズ |
宣伝方法 | TV CM、新聞広告 | SNS、イベント |
製作予算の配分にも大きな違いがあります。
実写映画では俳優のギャラや撮影機材、ロケ地の確保などに費用がかかります。アニメ映画では作画スタッフの人件費やCG制作費が主な支出となります。
それぞれのターゲット層
実写映画とアニメ映画は、それぞれ強みとするターゲット層が異なるため、マーケティングの組み立て方にも大きな違いがあります。
アニメ映画はキャラクターや世界観を武器に、若年層やファンコミュニティへの訴求力が強く、グッズやイベントと連動させることで長期的な盛り上がりを生み出します。
実写映画は俳優の知名度やメディア露出を活用し、幅広い年齢層にアプローチ可能です。テレビや新聞など、マス媒体を使った従来型の広告手段も依然として効果的です。
実写映画とアニメ映画の違いQ&A


実写映画とアニメ映画の違いについて、よくある質問に答えていきます。
アニメのほうが制作費が安いって本当ですか?
アニメはカメラ機材やロケ地の手配などが不要なため、「実写よりも制作費がかからないのでは?」と思う方も多いかもしれません。
確かに、低予算のOVA(オリジナルビデオアニメ)や短編アニメ作品などは、比較的安いコストで作られることもあります。
一方で大規模なアニメ映画や人気シリーズの劇場版などは、膨大な人件費や時間が必要です。
アニメ映画の製作費は、一般的に実写映画よりも低コストです。
アニメ映画の場合、声優やアニメーターの人件費が主な費用となりますが、実写映画では俳優のギャランティ、ロケ地の確保、セット制作など、多岐にわたる費用が発生します。
項目 | アニメ映画 | 実写映画 |
---|---|---|
平均製作費 | 5~10億円 | 10~30億円 |
主な費用 | アニメーター人件費、声優料 | 俳優ギャランティ、ロケ地確保、セット制作 |
実写映画とアニメ映画ってファンが対立する構造が多くないですか?
これ何だか感じますよね。特に顕著だったのは、こちらが話題になったあたりでしょうか?
日本の映画雑誌の老舗、「映画芸術」といえば毎年1回発表される「日本映画ベストテン&ワーストテン」で知られるが、2017年からアニメ映画をその選考対象から外したことが話題になっていた。
アニメ映画を除外した理由を18年1月31日発売の最新号で説明をしているが、「映画はカメラの前で人間が演じるもの」などの理由に納得できない人たちからネット上で激しい批判を浴びることになった。



アニメは映画から排除されるのかと、騒がれましたね
実際にアカデミー賞には「アニメ部門」が存在します。でも実写部門はありません。作品賞の中にアニメがノミネートされることはほぼありません。(過去の歴史上、ノミネートされたことはありました)
実際にアニメ一辺倒の人もいればアニメが嫌いな人もいます。脳の回路がみんな違うので、このような「個性」が出てくるのは仕方ないとも言えます。
だからこそ、アニメと実写の違いを明確に知ることから始めるのが最善でしょう。
ただし、わたしはこのアカデミー賞の形態が自然と考えています。なぜなら、アニメか実写化という二択ではなく、「アニメ」というくくりが映画の数あるジャンルの一つという発想なので、自然な発想です。
対立の構造はアニメの実写化の際にも顕著になりますよね。
なぜアニメの実写化は失敗することが多い印象があるんですか?
これについては、実は別の記事で詳しく解説しています。


アニメ特有の誇張表現や非現実的な設定を、実写で表現することの技術的・表現的な限界が主な要因です。
一番わかりやすいのはビジュアルの違いでしょうか。世界観も違いますね。「世界観」をもっとかみ砕くと、その映画の中にある特別なルールや雰囲気のことですね。
最近はCG技術が進んでるけど、アニメと実写の違いがなくなる日は来ますか?
CG技術が進んでも、アニメと実写の違いは完全になくならないと考えられています。
アニメは絵で表現する独特の動きやデザインがあって、実写は現実に近い映像が特徴なのでCGでリアルなキャラを作れても、アニメのような誇張した表現や動きはそのまま真似はできません。
ただし、最近はAI技術が急速に進化しています。テレビCMでも、実はタレントではなくAIだった!という事例も出てきましたね。
出演者なしで、普通のドラマ映画をAIだけで作ろう!となる日はあるかもしれません。でも違和感ありありだとは思いますが。



最近はAIに仕事を奪われるとハリウッドでも大騒ぎになりました



AIだから奪われる仕事と、新しい仕事が点在します
アニメは子供向けで、実写は大人向けと考えていいのですか?
この質問で「はい、そうです!」って言うと思いますか?
仮にそう言ったとして納得しますか?
子供だって実写映画は見るし、大人だってアニメは見ます。
以上、それだけです。



自分で映画をいっぱい見ていくと、おのずと自分なりの答えは出てきますよ
実写映画とアニメ映画のたった一つの違い まとめ


この記事では、こんなことをお伝えしました。
- 実写は微妙な感情の機微を表現し、アニメはストレートに感情を伝える。
- 映画を普段見ない層やファンコミュニティの影響が大きい。
- 海外では「映画の中の一つの表現方法」として認識されている。
- 実写は「撮影」が軸、アニメは「作画」が軸となる。
- アニメは若年層やファン層向け、実写はより幅広い層へアプローチ。
- 技術が進化しても、それぞれの特性があるため根本的な違いは残る。
あなたはどんな映画が好きですか? さまざまな映画を観て、ぜひ自分なりの視点でアニメと実写の違いをとらえ、映画鑑賞に役立ててください。



さて、実写もアニメも見るぞ!



ほうほう。何を見るんですか?



僕は『メリー・ポピンズ』を見るぞ!



実写もアニメも融合している映画ということですね



僕は『秘密兵器リンペット』をみるぞ!



あっ、そっちの作品ですか。。。
家で映画を見るためのVODをまとめた記事はこちらです。


アカデミー賞作品賞についてまとめました。


映画鑑賞のおすすめ作品はたくさんありますが、基本はこれです。

