【知らなきゃ損】面白い映画とつまらない映画の境界線を解説します

楽しみにしていた映画。予告もちゃんと見ていて「これは面白そうだな」と思ったのに、実際に鑑賞するとなんだか面白くないなぁと思った。

映画好きな人ならだいたいはこういう経験があるでしょう。

この記事では、映画には面白いとかつまらないとかの分かれ道を追求していきます。

この記事ではこんなことがわかります。

さっそく深掘りしてみましょう。

面白い映画とつまらない映画を決めるのは何だろう？

面白いかつまらないかは、あなたの心にありました

面白いかつまらないかは、現在のあなたの精神状態によっても変わります。

簡単に言うと、映画を見るタイミングや環境によって、感想が変わってくるということです。

過去の経験や価値観によって、映画への解釈が変わることがあります。

疲れていたり気が散っていたりすると、映画の細部に気づかず「つまらない」と感じやすくなりますが、リラックスしている時には同じ映画でも「面白い」と感じることがあります。

さらに、自分がいろんな経験をしていくことによって変わることもあります。

わたしは以前、少年が悪戯をして大人を怒らせ、その少年がヒーローになるような映画が好きではありませんでした。

理由は、「悪ガキ」にしか映らなかったからです。しかしその実態というのは、わたしが「子供は大人の言うことをおとなしく聞くのがかわいい。勝手なことやっていたずらして大人を困らせるのは面倒くさいのでそんな子供は嫌だ」という潜在意識があったのです。

これは私の会社での経験なのですが、会社で入社したての若い人がいて、やれともいわれないのに勝手なことをしては失敗して上司に注意されていた社員がいました。わたしも先輩だったので最初は「なんだこいつは？」みたいにしか思っていませんでした。

しかしその社員は、自分で常に考えて、やれともいわれないようなことを勝手にやって、それがよしとされることをどんどん覚えていき、あれよあれよという間に、数年後にはその職場のリーダーになっていました。

実はわたし自身も、言われてやるのは嫌いだと思ってこうやったほうがいいんじゃないの？という感じでやるタイプでしたが、逆に上司からは何も言われなくなりました。

言われたことをおとなしくやる人と言われていないことを勝手にやる人では、後者のほうが社員として伸びている現状がありました。

そこで気づきます。あれ？いたずらばかりして大人を困らせる子供のほうが伸びるんじゃないの？と考えるようになり、アメリカのビジネス本や子供教育の本を読み漁ったという時期があったのですが、やはりそのようなことばかり書かれていました。

潜在的にアメリカの人はそういうことを理解していたのです。

そんなことを知ってから、子供が大人を困らせながらも、成長していってヒーローになっていく映画はしっかりと見入ることができるようになりました。子供はこうやって育てようと、製作者がしっかりとメッセージを投げかけていたのです。

また、ハリウッド映画や中南米映画では、ルールを守らなくてもごり押しで警察を説得させて音沙汰なしになったというシーン、

じつはわたしは「ルールはルールじゃん！なんで守らなくても許されるんだ！」と感情移入できない映画がたくさんありました。

しかしその後、アメリカ社会では普通にルールを破っていたとしてもその状況でこうだとか理屈が通ることをきちんと警察を説得すれば無問題になるケースが珍しくないのだそうです。

それも必死に説得したとか何か仕方がないと思われる状況があった場合などです。

海外では普通に会話で駆け引きをしているんです。

そういう世界であることを知ってからは、ハリウッドのB級アクションみたいな映画でも、ルールや文化の違いを知っていれば違和感なく鑑賞できるようになります。

面白くなかったと思う映画にヒントが隠されています

つまらなかった映画こそ、もう一度見ると意外な発見がある

つまらない映画と感じてもヒントがあります。つまり、学べることがあるということです。

例えば、わたしはもう相当前になりますが『ロード・オブ・ザ・リング』を初めて見たとき、実はまったく面白くないなと感じたのです。みんなメチャクチャ絶賛していたわけです。しかしわたしは、あの映画を見るのがたまらなく苦痛で、見ていられなかったのです。三部作全部そうでした。

しかし何かの機会で何度か見ているうちに、もう10年以上も後になって、あの壮大な世界観はなんてすばらしいんだと気持ちが高ぶっていったのです。世界感もそうですが、会話と謎解きの間の取り方が絶妙で、いつしか食い入るように鑑賞してしまった自分がいました。ゆっくり流れるようなテンポが心地よかったのです。

それにしても、なぜ最初は、あの映画をあんなに拒否していたのだろう？あの時の自分は何だったのだろう？とずっと考えていました。

すると、自分が拒否っていたのは、実は主人公に共感できなかったのです。ほかの人にもいまいち共感できなかったのです。世界観は素晴らしいはずなのに。わたしは何に対して拒否していたのかわからなかったのです。

あるとき、あの映画の違和感のサイトで見るうちに、いろいろわかったことがあります。

「白人社会」の作品だったからと。この辺は賛否両論あると思うので、ここではそれ以上はあえて触れません。

しかし、あえてその辺の事情が分かったうえで鑑賞すると、わたしの中でつっかかっていたものが取れたのか、ようやく「壮大な世界観でいい映画」であることに気づきました。

これはあくまでも一例で、実際に昔見た映画といま改めて観ると印象が全然違うということはいくらでもあり得ます。

「感情移入できない」のは、あなたの培った経験が作用しています

映画を観て「この登場人物に感情移入できない」と感じたことはありませんか？それは、あなたの今までの経験や価値観が影響しているからです。

私たちの生活経験や感情は、登場人物に対する共感度に大きく影響します。例えば、自分がまだ経験していない感情や状況に直面しているキャラクターには、理解が追いつかず感情移入しにくいのです。

しかし何年もたって、人生のいろんな経験をした後に同じ映画を観ると変わります。数年後に観た時、主人公の苦悩や葛藤に強く共感することがあります。

感情移入は、その時の自分の経験や状況に大きく左右されるもの。映画は、観るタイミングによって違った感想になってしまうのです。

同じ映画を何度も見るのは意味があります

「スルメ映画」ってなんで起きるのだろう

「スルメ映画」という言葉を聞いたことがあるかもしれません。

スルメ映画というのは、噛めば噛むほど味が出るスルメのように、何度も繰り返し観ることで新たな発見や感動が得られる映画を指します。初見では理解しきれなかった複雑なプロットや、細部に散りばめられた伏線、キャラクターの成長などが、再鑑賞時に深く感じられることが多いのです。

よく、『ゴッドファーザー』などはスルメ映画の代表格とも言われます。

初めて観ると、そのスケールの大きさやドラマの濃さに圧倒されるかもしれませんが、再度鑑賞することで、キャラクター同士の微妙なやり取りや、象徴的なシーンの意味がより鮮明に見えてきます。

このように「スルメ映画」は、視聴者の理解や感性が成長するほど、さらに深い楽しみを提供してくれるのです。観るたびに異なる側面を発見できる点が、その魅力と言えるでしょう。

何度も見ると、面白さがわかってきます

一度観ただけでは理解しきれない映画があります。初見ではストーリーの展開やキャラクターの動きに追われ、細かな部分に目が行かないことも多いでしょう。しかし、何度も観ることで、映画に隠された深いテーマや巧妙な演出、さらにはキャストの微細な表情やセリフの裏に込められた意味が徐々に見えてきます。

よくあるのが、「よくわからなかったからつまらないもの」という感想、よく見られるかと思います。

例えば、『ブレードランナー』や『インセプション』のような作品は、一度では理解が難しい要素を持ちながらも、繰り返し観ることでその真価が発揮されます。映画の真の魅力は、何度も向き合うことでじっくりと味わえるものなのです。

間隔を置いたほうがいいです。できれば一年くらい間をおいて再鑑賞すると、全然気づかなかったことが理解できることがあります。

「ワケがわからないまま終わった」という映画があったら試してみてください。

最初に見て「感動した！」という映画もたくさんありますが、数年後忘れているようなのも多いです。逆に、なんでもない一部のシーンが延々と忘れられずに、人生の糧になっているケースも多くあります。それが映画の奥深さなのです。

こういう時こそ、家で映画鑑賞は役に立つでしょう。家での映画鑑賞についてまとめた記事はこちらです。

面白いかつまらないかのツボは全員違う

見方が違うので、変えようがありません

実際にこうは言っても、「どんな映画でもいい映画なんだよ！」という意味ではありません。

映画見たけど全然面白くなかったと消化不良に陥った時は、わたしでもたくさんありました。

映画はストーリー、演技、映像美など様々な要素が絡み合って作られますが、観る側の感じ方はそれぞれ異なります。

ある人にとっては感動的な作品でも、別の人にとっては退屈に感じることも。これは、観る人の経験や価値観が異なるからです。

映画は「こう感じなければいけない」という正解はなく、個々の観客が自分の感性で楽しむもの。それが映画鑑賞の面白さであり、時に難しさでもあります。

『ダンサー・イン・ザ・ダーク』の結末はハッピーエンドです

こちらの三本の映画を例を見ていきましょう。

ダンサー・イン・ザ・ダーク

視力を失いつつあるシングルマザーが、息子を救うため必死に働くが、悲劇に見舞われる。ミュージカルと現実が入り混じる独特な世界観が特徴の衝撃的な作品です。

火垂るの墓

第二次世界大戦末期の日本を舞台にしたアニメーション映画です。14歳の少年・清太と4歳の妹・節子が、空襲で家族を失い、食料もままならない厳しい状況の中で生き抜こうとする姿を描いています。

レオン

1994年に公開されたフランス・アメリカ合作の映画です。ニューヨークを舞台に、孤独な殺し屋レオンと、家族を殺された少女マチルダの奇妙な共同生活を描いています。レオンは、マチルダに殺し方を教えながら、次第に深い絆を育んでいきます。

どれもよく知られている映画ですね。

『ダンサー・イン・ザ・ダーク』という映画は、鬱映画とか、バッドエンドの代表格に挙げられるような作品として有名で、バッドエンドランキングでは必ずあがってくるような映画です。

しかしあの映画は、味方によってはハッピーエンドです。わたしも最初にこの映画を見たときは、なぜバッドエンドなのかわかりませんでした。

あの映画、本人は悲劇的な死を遂げてしまうのですが、本人がためていたお貯金が息子の手術費用に充てられ、最後に救われたという話だったと思いますが、一番の本願だったことが叶うわけです。

こんなふうに、「自分はみんなと感性が違うのかな？？」と感じることなどいくらでもありうるのです。

つまり、人によってはいろんな発想があり、その個性をもっと大事にしようということです。

『火垂るの墓』という1988年の映画は、たいていの人は、戦争での悲惨さや兄弟愛を描く感動作ということで、感動作品としてずっと言われています。

しかし、妹が死んだのは兄貴のせいじゃないの？というか、これ戦争関係ないんじゃないの？という意見もあるのです。

兄が現代ではやや一般常識からは微妙に映る描写が多かったからですね。

『レオン』もいい映画ですね。日本人の人気のある洋画の一つです。これは、レオンとマチルダの純粋な愛情が感動的であることやアクションとドラマが見事に融合して、ラストまでの悲しい流れの展開に感動した人も多かったでしょう。

ただし、監督のロリコン志向の映画だと批判的なコメントもあり、実際に胸糞悪い印象を持ったという人もいて、嫌悪感がある人もいるのです。

結論ですが、

どの感想も間違ってはいないのです。

製作者の意図と自分の感想が違っていても、それが間違いではないのです。

少数意見にたいしての厳しい反応も相変わらずで、こういう息苦しさが映画鑑賞を楽しくないものにしているのだとしたら本末転倒です。

感動するだけが映画の目的ではありません

よく映画鑑賞の目的として、いかに感動をさせるかというのがあげられます。

また、いい映画の前提条件として、脚本の良さをあげる人が多いようです。

しかし残念ながら、脚本が良かろうが演技が良かろうが、そこですべてが決まるわけではありません。

映画を見て感動するのはいい体験には違いありませんが、印象に残ったのはどのシーンかなどは人によってバラつきがあります。

面白いかつまらないか、みんなと意見が違っても焦らないで

楽しみにしていたはずなのに「なんだこれは？」となった場合

楽しみにしていたはずなのに「なんだこれは！？」となった場合、ありますよね。予告編を見て興味深い、好きな監督、好きな俳優、好きなジャンル。

しかしそれなのに、「あれ？なんだかつまらないぞ。。。」と期待外れに終わったという経験を持った人もいるでしょう。

楽しみにしていた映画が予想外に「なんだこれは？」となってしまう瞬間。予告編でワクワクし、好きな監督や俳優が揃っているからこそ、期待も高まるものです。しかし実際に観てみると、どこか期待と違ったり、話が進むにつれて退屈に感じてしまうことも少なくありません。

他の人の評価が高くても焦らず、自分の感じたことを大切にすることが大切です。

映画は個々の感じ方や価値観で楽しむもの。他の人と意見が違っても、それが映画鑑賞の醍醐味の一部と言えます。

いい映画の概念についてもう一度考えてみよう

基本的に面白いかつまらなかったかの線引きは抽象的なものにすぎません。

そもそも、「これは感動したからいい映画だ」もしくは「これは意味がわからなかった。だからつまらない映画だ」という感想に終始してしまう思考は捨てるべきです。

大切なのは、作品が自分にどのような感情や思考をもたらしたのかを深く掘り下げ、そこから何か新しい発見や学びを得ようとする姿勢です。

例えば、「この映画はなぜこのような結末を迎えたのか？」「登場人物の行動の背景には何があったのか？」といったように、作品の世界観に深く入り込んで考察することで、より豊かな映画鑑賞となりえます。

ちなみにいい映画の定義について考察した記事はこちらをどうぞ。

面白くなかったものは、素直に面白くないとアウトプットするべき

面白くない映画を面白くないとアウトプットできない問題についてお伝えします。

ブログでも映画感想サイトでも、面白くない、つまらないと感じた映画は、そのようにアウトプットするべきです。

そういうものがないと映画鑑賞はつまらないものになってしまいます。

だいたいみんな全員が面白い映画だというのもおかしな話で、これだけ各自、脳や心に個性をもっているのですからみんな同じ感想というのはありえない話です。

そういう人にムキになって反論したりする人も多いですね。

いくら名作映画でも好き嫌いはあるし、アニメが好きな人もいれば嫌いな人だっています。

フィルマークスなどでは、平均4.0以上の最新作などは「これはつまらない」と言えない人が多いようです。とりあえず記録とか一言書いてお茶を濁す人が散見されますが、あのような記録サイトもちゃんと書けば、何年後か見た時に当時の心境はどうだったのかなど気づくことがあります。

なお、あなたにピッタリの映画はどうやって見つけようかな？はこちらで記事にしてあります。いい映画の選び方として参考にしてください。

面白い映画とかつまらない映画を分ける境界線のまとめ

映画が面白いかの判断は人それぞれです。

なぜ同じ映画を見て、人によって感じ方が異なるのでしょうか？まとめました。

1. 過去の経験や価値観の影響: 過去の経験や価値観は、映画への解釈に大きく影響します。例えば、子供の頃の経験が、大人になってから映画を見る際の視点を変えることがあります。
2. 精神状態: 疲れていたり、気持ちが落ち込んでいたりすると、同じ映画でも面白く感じられないことがあります。
3. 知識の習得: 映画の内容に関する知識や、社会の仕組みについての理解が深まることで、映画の面白さがわかることがあります。
4. 映画を見るタイミング: 同じ映画でも、見るタイミングによって印象が変わる場合があります。

映画を楽しむためのヒントをまとめました。