今日も映画を見るぞ
いいですねえ
今日はみんなが気に入っている映画を見ようかな
それでは、シネマスコアについて説明していきますね
みなさんは、映画の評価はどんな形で確認しますか?今は映画の感想サイト、Filmarks(フィルマークス)というレビューサイトでも平均得点を見たりできますので参考にされている人も多いかと思います。
今回はアメリカで大きな影響力のあるシネマスコア(CinemaScore)について解説します。日本の配給会社への供給にも大きな影響力を持っていると言われています。
映画会社はシネマスコアの評価をもとにマーケティング戦略をやっているんですよ
この記事ではこんなことがわかります。
- シネマスコアってどういうものなんだろう?
- シネマスコアではどんなアンケートが行われているのだろう?
- シネマスコアの評価が一番いいA+ランクの映画を全部知りたい。
- その逆に評価が一番悪いFランクの映画を全部知りたい。
このリストを知ることで、おすすめ映画の指標として参考になるかと思います。
実際に感動する作品が並んでいるので、人生に役立つ映画鑑賞、そして心を休めるための映画鑑賞として利用してください。
シネマスコア(CinemaScore)とは何か
シネマスコアの概要
シネマスコアは、映画の観客満足度を測定するための評価システムです。1979年にエド・ミンツ氏によって設立されたラスベガスにある市場調査会社です。
このシステムというのは、映画の初日公開時に観客の反応を収集して、映画に対する評価を公開するものです。
シネマスコアの評価は、映画が公開された初日の夜に、劇場に来た観客に対してアンケートを実施することで得られます。
現在もエド・ミンツ氏のもとで運営されています。シネマスコアのチームは、アメリカ全土およびカナダの主要都市で活動しており、毎週末に新作映画の評価を収集しています。
シネマスコアのアンケート方法
以下の手順でアンケートが行われます。
- アンケート用紙の配布:シネマスコアのスタッフが劇場で観客にアンケート用紙を配布します。
- 質問内容:アンケートは通常6つの質問で構成されており、A+からFまでの評価スケールで映画を評価することが求められます。また、映画を見た理由やおすすめ度についても尋ねられます。
- データの収集と集計:映画が終了した後、観客はアンケート用紙を返却し、そのデータがシネマスコアのスタッフによって集計されます。このデータは即座にシネマスコアの本部に送信され、そこで最終的な評価が決定されます。
シネマスコアの評価は実際に観客にアンケートを取ることで決定されます。具体的には、映画が公開された初日に劇場に来た観客に対してアンケートを実施します。このアンケートでは、観客に映画についての感想を尋ね、A+からFまでの評価をつけてもらいます。
アンケートは通常、以下のような質問を含みます。
- 映画の全体的な評価(A+からFまでのスケールで)
- 映画を見た理由(トレーラー、レビュー、友人の推薦など)
- 映画のおすすめ度(他の人にこの映画を薦めるかどうか)
- 映画の視聴体験(ストーリー、演技、特撮などについての感想)
実際の写真です。
これらの回答を集計し、最終的なシネマスコアの評価を決定します。
この評価は映画業界において非常に重視されており、映画の興行成績やマーケティング戦略に大きな影響を与えることがあります。
シネマスコアの評価の基準
以下はシネマスコアの評価の意味です。
- A+: 非常に高く評価される映画。観客の大多数が大変満足している。
- A: 高評価。観客の多くが満足している。
- A-: やや高評価。多くの観客が満足しているが、一部に若干の不満がある。
- B+: 平均以上の評価。観客の多くが楽しんでいるが、明確な欠点があると感じている。
- B: 平均的な評価。観客の大部分が満足しているが、特に突出した点がない。
- B-: 平均以下の評価。観客の一部が不満を感じている。
- C+: やや不満。観客の多くが映画に対して大きな期待を持っていない。
- C: 不満。観客の多くが映画に失望している。
- C-: 大きな不満。観客の大部分が映画を楽しんでいない。
- D: 非常に不満。観客のほとんどが映画に対して強い不満を感じている。
- F: 極めて不満。観客のほぼ全員が映画に対して非常に強い不満を感じている。
けっこう細かいんですねぇ
どうしてリサーチしているのか?
シネマスコアの主な目的は、映画スタジオやプロデューサー、配給会社に対して、観客の生の反応を提供することです。これにより、映画のマーケティング戦略を調整したり、次回作の製作における参考情報とすることができます。シネマスコアの評価は、映画の興行成績を予測するための重要な指標とされています。
A+の評価を受けた映画は一般的に長期にわたる成功を収める傾向があります。
観客がどの映画を観るべきかを判断する際の参考にもなります。
高評価の映画は、口コミで広がりやすく、より多くの観客を引きつける効果があります。
シネマスコアの映画業界の影響力について
マーケティング戦略の調整
シネマスコアの評価は、映画公開後のマーケティング戦略に大きな影響を与えます。例えば、映画が特定のデモグラフィック(年齢層や性別など)にどの程度受け入れられたかなどを調査し、広告キャンペーンに活かされます。
低評価の映画であっても、特定のターゲット層に向けたマーケティングを強化することで、興行成績を改善する試みが行われます。
映画の興行成績の予測
映画の初日公開時の観客の反応を基に、興行成績を予測するツールとしても使用されます。
シネマスコアの評価は、多くの場合、映画の興行成績と強く関連しており、映画スタジオにとって重要な指標となります。例えば、A+評価を獲得した映画は高い興行成績を収める傾向があり、C以下の映画は興行成績が低迷する傾向があります。
観客の声を反映
映画評論家の評価とは異なり、実際の観客の声を反映しています。
映画業界にとって、観客が映画をどのように受け止めたかを直接知るための重要な手段です。シネマスコアのデータは、映画が観客の期待に応えているかどうかを判断するための貴重な情報源になります。
ハリウッドは以前から細かい調査をしていますけど、ここからでもしっかり調査するんですね
シネマスコアは信頼性の高い制度です
こうしてみるとシネマスコアは、映画の観客満足度を測定するための信頼性の高い評価システムであることがわかります。
観客の生の反応を基にした評価は、映画業界全体にとって重要な情報源となっており、映画の成功を左右する大きな要因となっています。
観客としても、シネマスコアの評価を参考にすることで、より楽しめる映画を選ぶ手助けとなるでしょう。
シネマスコアとは何か?を説明したサイトはこちらです。興味のある方はどうぞ。
シネマスコア(CinemaScore)でのA+ランクの作品一覧
1982年 E.T. (1001重複)
1982年 ガンジー (1001重複)
1982年 ロッキーIII
1986年 スタートレックIV 故郷への長い道
1987年 プリンセス・ブライド・ストーリー (1001重複)
1988年 ダイ・ハード (1001重複)
1989年 いまを生きる
1989年 ドライビングMissデイジー
1989年 白く渇いた季節
1989年 ワイルド・チェンジ
1989年 リーサル・ウェポン2/炎の約束
1989年 恋人たちの予感 (1001重複)
1990年 ダンス・ウィズ・ウルブズ (1001重複)
1991年 美女と野獣
1991年 ターミネーター2 (1001重複)
1992年 アラジン
1992年 ア・ヒュー・グッドメン
1993年 逃亡者
1993年 奇跡の旅
1993年 ジョイ・ラック・クラブ
1993年 シンドラーのリスト (1001重複)
1994年 フォレスト・ガンプ (1001重複)
1994年 アイアン・ウィル/白銀に燃えて
1994年 ライオン・キング (1001重複)
1995年 陽のあたる教室
1997年 ソウル・フード
1997年 タイタニック (1001重複)
1998年 ムーラン
1999年 ミュージック・オブ・ハート
1999年 スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス
1999年 トイ・ストーリー2 (1001重複)
2000年 小説家を見つけたら
2000年 タイタンズを忘れない
2001年 モンスターズ・インク
2002年 アントワン・フィッシャー きみの帰る場所
2002年 ドラムライン
2002年 ハリー・ポッターと秘密の部屋
2003年 ファインディング・ニモ
2003年 ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還 (1001重複)
2004年 パッション (1001重複)
2004年 Mr.インクレディブル
2004年 ポーラー・エクスプレス
2004年 Ray/レイ
2005年 夢駆ける馬ドリーマー
2005年 Diary of a Mad Black Woman
2006年 ドリームズ・カム・トゥルー
2007年 Why Did I Get Married?
2009年 しあわせの隠れ場所
2010年 英国王のスピーチ (1001重複)
2010年 塔の上のラプンツェル
2011年 ソウル・サーファー
2011年 ファーザーズ
2011年 イルカと少年
2011年 ヘルプ~心がつなぐストーリー~
2012年 アベンジャーズ
2012年 アルゴ
2013年 42~世界を変えた男~
2013年 No se aceptan devoluciones(原題)
2013年 最高の贈りもの
2013年 アナと雪の女王
2013年 ローン・サバイバー
2014年 America: Imagine the World Without Her
2014年 グローリー/明日への行進
2014年 アメリカン・スナイパー
2015年 祈りのちから
2015年 ウッドローン
2016年 天国からの奇跡
2016年 奇跡のチェックメイト クイーン・オブ・カトウェ
2016年 ドリーム
2016年 パトリオット・デイ
2017年 ガールズ・トリップ
2017年 ワンダー君は太陽
2017年 リメンバー・ミー
2018年 ブラックパンサー (1001重複)
2018年 アイ・キャン・オンリー・イマジン 明日へつなぐ歌
2018年 Love,サイモン 17歳の告白
2018年 インクレディブル・ファミリー
2018年 ヘイト・ユー・ギブ
2018年 グリーンブック
2018年 スパイダーマン:スパイダーバース
2019年 Unplanned
2019年 アベンジャーズ/エンドゲーム (1001重複)
2019年 ザ・ピーナッツバター・ファルコン
2019年 赦しのちから
2019年 ハリエット
2019年 フォードvsフェラーリ
2019年 黒い司法 0%からの奇跡
2021年 スパイダーマン: ノー・ウェイ・ホーム
2021年 SING/シング:ネクストステージ
2021年 アメリカン・アンダードッグ
2022年 トップガン マーヴェリック
2022年 ウーマン・キング 無敵の女戦士たち
2022年 ティル
2023年 ジーザス・レボリューション
2023年 サウンド・オブ・フリーダム
2023年 テイラー・スウィフト: THE ERAS TOUR
2023年 Renaissance: A Film by Beyoncé(原題)
2024年 Unsung Hero (原題)
合計98作品
この中で『(1001重複)』とあるのは『死ぬまでに観たい映画1001本』にも載っている作品です。
こちらの記事では、その『死ぬまでに観たい映画1001本』の全リストが載っていますので興味のある方はどうぞ。
シネマスコア(CinemaScore)のA+はどんな映画が多いのか
アメリカ人の好みの傾向が見えてきます
CinemaScoreのA+評価映画リストを見ると、『死ぬまでに観たい映画1001本』と重複していない作品に焦点を当てると、ディズニーアニメやマーベル作品が多く含まれています。
また、構成が見え透いているにもかかわらず感動させられる作品や、人種差別などの社会問題をテーマにした作品が多いことも特徴です。
アンケートで高評価を受けた作品は、わかりやすく、多くの人が感動できる内容となっています。宗教やアーティストの人生を描いた作品も多く、アメリカ人の感動のポイントがわかります。
このリストではやっぱりドラマとして面白くて感動するという作品が大半でしたね。ということは、感動したいのであればこのリストはかなり参考になるはずです。
わたしが一番感じることはこれで、けっこう重要です。
監督としては、アーウィン兄弟とアレックス・ケンドリックの名前がよく出てきます。2人とも日本ではあまり知名度はありませんがアメリカではカリスマ的人気を誇っているのがわかります。実は両者ともクリスチャンで、ケンドリック氏については実際に神父さんで本人主演も兼ねるのが一般的です。他にも宗教系の作品が数多くあります。
アメリカ人は、精神的な支えとしてキリスト教を頼っているのでしょう。日本では精神が病んでいるとかうつ病の人が大勢います。しかも、誰にも相談せずに状況を重くしている人が大半です。つまりアメリカ人は、精神が病む時に宗教に頼って、教会でガス抜きをするのです。
宗教って、日本だとちょっと馬鹿にされがちですが、実は精神科もしくはこころの相談窓口のような重要な役割を果たしているのです。
ついでにこれも!Fランク一覧
ここまでくると、逆に最低ランクのFランクの作品はいったいどんなものがあるのかって気になった人も多いのではないでしょうか?実は21作品あります。さすがに少ないですね。
このリストは、上記のアンケートにての評価なので、よくある一般の「駄作映画ランキング」であがるほどの作品が並んでいるという感覚でしょう。確かにちょっと知られていない作品が多くありますね。
1999年 氷の接吻
2000年 ラッキー・ナンバー
2000年 ロスト・ソウルズ
2000年 Dr.Tと女たち
2002年 ソラリス
2002年 ダークネス
2002年 フィアー・ドット・コム
2003年 イン・ザ・カット
2005年 アローン・イン・ザ・ダーク
2005年 ウルフクリーク 猟奇殺人谷
2007年 BUG/バグ
2007年 ウィッカーマン
2007年 アイ ノウ フー キルド ミー(原題)
2008年 ディザスター・ムービー!おバカは地球を救う
2009年 運命のボタン
2012年 デビル・インサイド
2012年 サイレント・ハウス
2012年 ジャッキー・コーガン
2017年 マザー! (1001重複)
2020年 ザ・グラッジ 死霊の棲む屋敷
2020年 ザ・ターニング
以上21作品でした。
申し訳ありませんがわたしも全部は知らないです。けっこうB級映画が入っていて、それもほとんどはホラー映画です。薄気味悪い作品が並んでいて、単に「お気に召さない」という感覚ではないかという気もしますが、ただ日本の映画感想サイトでも低評価のばかりになっていて、やっぱり「生理的に受け付けない」感覚なのでしょう。映画ブログで「駄作映画」選出にいかにも出てきそうな内容の作品が並びます。
わかりやすく言うと、例えば人間は犬や猫がそばにいれば癒されるのに、蛇とかクモやゴキブリがそばにいて癒される人はほぼいないでしょう。Fランク映画もこういう感覚でしょう。
しかしその中で、やっぱりというか、想像はしていましたがいい映画もありました。
この中で2017年の「マザー!」は場違い的な名作です。名匠ダーレン・アロノフスキー監督の作品で、確かに不条理的シナリオで不快感もあるかもしれませんが、奥深い考察で印象度も抜群です。
しかしこの作品、実は日本では公開中止になった経緯があります。その後はDVDで発売、現在は動画配信で見ることができ、さらにU-NEXTでは見放題で配信されています。
この公開中止の真相はいろいろ言われていましたが、実はこのシネマスコアのFランクが原因で制作サイドのパナマウントがへそを曲げた??のが原因と言われています。そしてその後、観客からの評判は悪いものの映画関係者からはかなり絶賛されています。
わたしも個人的に自信を持っておススメしたい作品の一つです。
まとめ
この記事では、シネマスコアについての概要と評価の高い作品を紹介しました。
アメリカではこの指標が大きな影響を持っており、映画の魅力を測るうえで大いに参考にされています。
しかし一方で、この制度に批判的な意見もあります。個人的には、そりゃあそうだろうと思います。ここでの評価はあてになるのかどうかは意見が割れているようですが、実際には十分参考になると思います。A+の作品はどれをとっても感動する映画ばかりです。映画選びの参考にしてください。
どんなランクの映画でも印象的なシーンは必ずどこかにあるものですよね
そのとおりです。映画ライフのお供にシネマスコアを活用してくださいね
なお、映画選びには欠かせない動画配信サービスについての記事はこちら。この記事を読んでさらに映画ライフを深めたい人にどうぞ。